台湾の商談でつまづく日本人が多い理由——現場通訳者が見たリアル

台湾ビジネスのヒント

台湾企業との商談、「思ったように話が進まなかった」という経験はありませんか。
伝えたいことが伝えられないまま時間切れ、会議室が謎の満員御礼——日本式の商談の感覚で臨むと、かなり面食らう場面が出てきます。
台湾での通訳・商談サポートを長年続けてきた立場から、現場でよく起きるパターンをまとめました。

台湾の商談は「流れ」が崩れやすい

日本の商談は、ある程度のファシリテーターが流れをコントロールしながら進むことが多いです。
でも台湾の場合、それ以上にファシリテーターの役割が重要になります。

特に、台湾側の人数が多かったり、海外との商談に慣れていない企業が相手だったりすると、各自が各自の話をし始めてしまうことがあります。
通訳の現場でよく直面するのが、台湾人同士で話し合っているうちに収拾がつかなくなり、まるで休憩中の雑談のような状態になってしまうパターンです。

自己紹介が長くなるか、逆にすっ飛ばされるか

初回の商談では、お互いの会社紹介から入るのが自然な流れだと思います。
ところが台湾側の自己紹介が想定外に長くなってしまったり、逆に日本側が紹介を終えた途端に先方がいきなり本題に入ってしまったりと、テンポ感が合わないことがあります。

日本の商談に慣れていると、この「間」のズレだけでもかなり戸惑います。

年配の実力者が出てきたら、流れは止まると思っておく

商談の場で誰が発言権を持っているかによって、進み方は大きく変わります。

私の経験では、2代目・3代目が実質的な経営を担っているのに、先代の会長がまだ現役で出席しているようなケースが特に注意が必要です。
社長と日本企業の担当者で話を進めたいのに、会長が関係のない話をし始めて流れがぶった切られる——こういった場面は珍しくありません。

年配で発言力の強い方が出席していると、その話を遮るわけにもいかない雰囲気になります。
商談とは無関係の話が続いても、場の空気に流されてしまうことが多いです。

公的機関へのプレゼンは、人数に圧倒されることも

市役所や区役所などの公的機関でプレゼンをする機会がある場合、なぜか会議室が満員になるほど大勢が出席していることがあります。
発言するわけではなく、聞きに来ているだけの方々なのですが、その物々しい雰囲気に日本側が飲まれてしまうことがあります。

「3つ伝えたいことがあったのに1つ目で時間切れ」はよくある

台湾との商談でおそらく最も多いパターンが、これです。

日本側が事前に「この3点を伝えよう」と準備してきても、1つ目の話題で議論が盛り上がってしまい、2つ目・3つ目にたどり着けないまま終わってしまう。
最後の数分で駆け足に触れるだけになる、ということが起きます。

ある程度アジェンダを整理しておくこと、そして流れをコントロールできるファシリテーターを立てることが、対策として有効です。

通訳者だけに任せるのも難しい

「通訳者がファシリテートしてくれれば」と思うかもしれませんが、通訳だけを依頼されている立場だと、積極的に場をコントロールするのは難しい面があります。
双方の関係性がわからない状況では黙るしかなかったり、年長者の前では譲ってしまったりということも起きます。

台湾の商談は、日本式のように「準備したことをきれいに全部伝えられる」とは限らない——まずそこを前提に臨むことが大切だと感じています。

まとめ

台湾の商談では、流れが崩れやすい・発言力のある人物が話を変える・伝えたいことが時間切れになるといったパターンがよく起きます。
事前のアジェンダ整理と、場をコントロールできるファシリテーターの存在が鍵です。
台湾との商談準備や通訳サポートについては、台Bizパートナーにお気軽にご相談ください。

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