台湾でモノを売りたいと考えたとき、「どこで・どうやって売るか」は最初に悩むポイントです。
オンライン・オフラインそれぞれに選択肢はありますが、それぞれに壁もあります。
実務の現場で感じてきたことを交えながら、販売チャネルの全体像を整理します。
オンライン販売の選択肢
台湾のオンライン販売には、大きく分けて「自社ECサイト」と「プラットフォーム出店」があります。
プラットフォームとして代表的なのは、PC Home・MOMO・Shopee(蝦皮)の3つです(PC Homeはだいぶ廃れてきていますが)。
日本でいう楽天やAmazonに近いイメージで、これらのプラットフォーム上に店舗を開くスタイルが主流です。
また最近は、韓国発のCoupang(酷澎)が台湾でもかなり人気を集めていますし、中国のタオバオ(淘寶)も価格の安さや返品の容易さからユーザーの多いプラットフォームです。
ただし、MOMOやShopeeなどへの出店は、台湾現地の法人があることが前提になるケースがほとんどです。
日本から直接出店・販売するのは難しいと考えておく方が無難です。
Coupangについては、日本からの販売が可能な場合もあると聞いていますが、詳細は要確認です。
いずれにしても、こういったケースはレアケースだという印象があります。
自社ECサイトを台湾向けに作る場合の注意点
Shopifyなど海外製のカートシステムで台湾向けサイトを立ち上げることも選択肢の一つです。
ただし、台湾ローカルの決済方法や配送方法に対応しているかどうかが、実際のハードルになります。
台湾ローカルのサービスと比べると、海外製のカートはこの部分が手薄なことが多い印象です。
ローカルの決済・配送サービスと契約しようとすると、やはり現地法人が必要になるケースが出てきます。
オフライン販売とバイヤーへのアプローチ
オフラインの販売チャネルとしては、デパートへのテナント出店や路面店のほか、小売店への卸売という形があります。
卸売で小売店にアプローチする場合、飛び込みで路面店に行って名刺交換をしても、なかなか販売には繋がりにくいのが現実です。
店舗スタッフは接客担当であり、仕入れを決めるバイヤーや契約担当は本部にいることがほとんどだからです。
本部の担当者の連絡先を教えてもらえることは多いのですが、実際に連絡しても返信がなかったり、商談の場まで辿り着けないケースも少なくありません。
特に大きな企業では、担当者に繋いでもらうだけでもかなりの労力がかかります。
最も話が早いのは、すでに社内のバイヤーや担当者を知っている人から直接紹介を受けることです。
そういった人脈がない場合は、やはり時間と根気が必要だと感じています。
越境ECは最初の一歩として現実的
台湾現地に法人を持っていない段階で始めやすいのは、越境ECです。
現時点では最もハードルの低い入口といえます。
ただし、越境ECにも注意点があります。
- 認知されていない商品は売れにくく、ある程度の認知拡大が必要
- 送料が高くなりがちで、単価の低い商品は不利になりやすい
「まずは台湾に商品を届けてみる」という段階では有効ですが、本格的な販路拡大を目指すなら、早い段階で現地法人の設立や代理店との連携も視野に入れる必要があります。
まとめ
台湾の小売販売チャネルを整理すると、次のようになります。
- 越境EC:最初の入口として現実的。ただし認知度・送料の壁がある
- 現地プラットフォーム出店(MOMOなど):台湾法人が必要
- 台湾向け自社ECサイト:ローカル決済・配送対応のために現地法人が必要になるケースが多い
- オフライン卸・小売店への販路開拓:バイヤーへのアプローチに時間と人脈が必要
どのチャネルも「簡単ではない」という前提で、自社の状況に合った入口から始めることが大切だと思います。
台湾での販路開拓についてお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

