台湾でビジネスをするとき、「どうやって信頼関係を築けばいいのだろう?」と悩む方は多いと思います。日本と似ているようで、実は少し違う部分もあります。通訳・ビジネスサポートの現場で感じてきたことをもとに、台湾の人間関係の作り方をお伝えします。
台湾ビジネスで信頼が生まれる瞬間
台湾では、契約書へのサインや判子だけで契約が成立することがあり、書面を結ぶこと自体はそこまで難しくありません。ただ、契約を結んだだけでは、まだ信頼関係は生まれていません。
実際に物やお金が動いてはじめて、信頼が積み上がっていく。これが台湾ビジネスの実感です。
飲み会文化は「世代差」がある
ある程度年齢が上の方々は、食事やお酒の場で一体感を持ち、そこで信頼関係を築くというスタイルを大切にしている方が多い印象です。
一方、若い世代はそういった飲み会の文化が薄れてきているそうです。日本でも同様の傾向があると聞きますが、台湾も変わってきています。
頻繁に会う必要はない——台湾の合理主義
日本では「会う回数」や「顔を出す頻度」を大切にする文化があります。台湾はそれとは少し異なり、単純な確認事項であれば電話やLINE、メールでさっと済ませる合理的なスタイルが一般的です。
無理に頻繁に会おうとすると、かえって嫌がられることもあります。複雑な話でなければ、あえて会う必要はない——そういう感覚が台湾にはあります。
紹介は通じやすい。でも「メンツ」は絶対に守る
台湾は横のつながりが強く、「こういう人を探している」と言えばすぐに紹介してもらえるケースがあります。商談でも採用でも、下から順番に話を進めるよりも、決裁者に直接つないでもらった方が早く進むことが多いです。
ただ、紹介を通じて人と会うとき、絶対に意識したいのがメンツ(面子)です。
中華圏の方に共通する傾向として、メンツを潰されることを非常に嫌います。相手を立てる、相手のメンツを守るという意識が、台湾ビジネスでは特に重要です。
食事の席でもメンツは動いている
たとえば飲み会の席で、ホスト側の人間がいる場合は、その人にお金を出させてもらうのが礼儀です。こちらが払おうとすると、相手のメンツを潰してしまうことになります。
逆に、自分が招く側のときは、しっかり接待することが相手へのリスペクトになります。出す料理が「足りない」となると、ホストとしての役割を果たせていないと受け取られることもあります。
「もうお腹いっぱいです」と感じても、たくさん食べると喜ばれる場面があります。特に若いうちは「食べなさい」と勧められることが多く、そこでしっかり食べた方が気に入られる、というのは実際に経験しています。
まとめ
台湾ビジネスの信頼関係は、「契約」ではなく「実際のやり取り」から始まります。頻繁に会うより、合理的・効率的なコミュニケーションを好む文化があり、横のつながりを活かした紹介も有効です。そして何より、相手のメンツを立てるという意識が、人間関係をうまく保つカギになります。
台湾でのビジネスや人脈づくりでお困りのことがあれば、お気軽にご相談ください。

