台湾の取引先とやり取りをしていると、発注書の扱いが日本とだいぶ違うと感じることがあります。LINEのテキスト一行、スクリーンショット一枚で発注が来る——そんな経験をした方も少なくないはずです。今回は、台湾の発注書事情と、それを踏まえて実務でどう対処するかについてお話しします。
台湾の発注書は「ラフ」なことが多い
日本では、正式な発注書をExcelや専用フォーマットで作り、メールで送付して記録を残す、というフローが一般的です。台湾でも同様にExcelで作った発注書をメールで送ってくるケースはあります。
ただ、フォーマットが決まっていないケースも多く、商品マスターから抽出しただけの簡易的なExcelファイルが添付されてくるだけ、ということも珍しくありません。さらに最近では、LINEで発注が来ることもあり、スクリーンショット一枚や、Excelの内容をそのままテキストで貼り付けた、表にすらなっていない文章で発注が来るケースもあります。
国内取引になると特にその傾向が強く、海外とのやり取り(インボイスが絡む場合など)に比べて、ドキュメントの扱いがかなりラフになる印象があります。
記録が残りにくいことのリスク
LINEのテキストだけで発注が来ると、記録として残しにくいのが実情です。発注内容と実際に届いた商品が違う、後から内容について認識の齟齬が生じる——そういった行き違いが起きないとも限りません。
LINEはメッセージの送信取り消しもできる仕様なので、なるべく何かしらの形で証拠として残しておくことが大切です。画面のスクリーンショットを保存しておくだけでも、いざというときに役立ちます。
台湾ではエビデンスを残す習慣がある
台湾は、問題が起きたとき、あるいは訴訟に発展したときに備えてエビデンスをしっかり保管しておく習慣が染みついている、という印象があります。長年の付き合いがある相手ならそこまでしないケースもあるかもしれませんが、新規取引や関係が浅い段階では、相手側もエビデンスを押さえている可能性があります。
自分たちが不利にならないためにも、テキストや口頭での発注を受けた場合には、スクリーンショットや何らかの形で記録を手元に残しておくことを習慣にしておくと安心です。
発注ミスが起きたときの対応もラフなことがある
発注ミスが発生した場合、つまり実際に送った商品が違っていたケースの対応も、日本と比べてラフなことがあります。誤送品を回収して正しい商品を送り直す、という流れは同じですが、その際に改めて返品書や再発注書を発行せず、最終的な数量が帳尻さえ合えばOK、とテキストベースのやり取りだけで処理されることも多いです。
もちろん、きちんと「何を返品した」という書類を送ってくれる企業もあります。ただ、そうでない企業もあるのが実情で、相手の商品マスターや倉庫管理の状況によっても対応が変わる印象があります。私の経験上、記録に残さず処理してしまうパターンも体験したことがあります。
まとめ
台湾の取引では、発注書や返品対応のドキュメントが日本より簡易的なことが少なくありません。ラフなやり取りに慣れてしまうのは危険で、自分を守るためにも記録を残すクセをつけておくことが重要です。特にLINEでの発注は、スクリーンショットを必ず保存しておくことをおすすめします。

