こんにちは!
今回は「Bluetoothイヤホンの台湾輸入」で直面したトラブルについて、リアルな体験をシェアしたいと思います。
一見シンプルに見えるこのプロセス、実はBSMIとNCCという2つの壁があるんです。
台湾でBluetoothイヤホンを売るには、まずBSMIが必要!

Bluetoothイヤホンのようにバッテリーを内蔵した電子機器を台湾で販売する場合、まず必要なのが【BSMI】(經濟部標準檢驗局)の認証。
これは日本でいうPSEマークに近く、「ちゃんと安全な製品ですよ」と証明するものです。
BSMIには3つの方式がある
- 型式認可:取得にかかる費用は比較的安いが、輸入のたびに検査が必要となり、検査には費用がかかるので回数がかさむと割高になる
- 驗證登錄:取得にかかる費用に加え、毎年の登録費用が発生するが、通関をスムーズにするならこちらがベスト(今回はこちらを選択)
- 符合性聲明:自己宣言だけで販売できるが、バッテリー製品など一部の電子機器には適応されない
検査にはEMI(電磁波)、Safety(安全)、RoHS(有害物質)など複数項目があり、さらに型式認可と驗證登錄の証書は3年ごとに更新が必要です。符合性聲明で取得した証書には期限はありません。
輸入で思わぬ落とし穴。まさかの「個人輸入制限」!?

BSMI認証用にサンプルを台湾に送ってもらったところ、運送会社から思わぬ連絡が…。
「Bluetoothイヤホンは個人で2台までしか輸入できません。今回は4台届いているため通関できません」
…え?そんなルールあるの?
仕方なく選択を迫られました。
- 2台だけ通関、残りは廃棄
- 全部返送
- NCCの輸入許可を取る
「検査目的で送ってもらったものを廃棄とかありえん」と思い、NCCの許可を取る道を選びました。
調べるとNCCとは國家通訊傳播委員會のことで、日本でいう電波法関連の管轄をしている場所らしい。つまり、Bluetoothは通信機器にあたるので、2台以上輸入するためにはこの輸入許可が必要ということ。
NCCって何?実は「電波の使用許可」が必要だった!

NCC(國家通訊傳播委員會)は、日本でいう総務省や電波法関連の担当機関。
Bluetoothは通信機器に分類されるため、2台以上輸入するにはNCCの輸入許可が必要というわけです。
NCC認証のポイント
輸入時のみ必要(販売にはBSMIが必要)
一度認可を取れば永久に有効
申請はオンライン(NCC申請ページ: https://nccmember.ncc.gov.tw/mainFrame.aspx)
オンライン申請でまたもや詰む…法人証明が必要!?
ここでまたもや壁が。
NCCのオンライン申請には「工商憑證(法人用のデジタル証明書)」が必要とのこと。
「個人で輸入してたのに…法人しか申請できないの?」
…はい、できませんでした。
結局、輸入者を法人に切り替え、法人名義でNCC申請を行い、なんとか通過。
台湾ならではの「申請疲れ」を体験

NCCのサイトは正直、かなり不親切。
- アップロードした書類が何度もエラー
- エラーの理由が表示されない
- 問い合わせしてもレスポンスが遅い
まさに台湾あるある。でも、ここを乗り越えないと販売できないので、粘り強さが大事です。
まとめ|NCCとBSMIを制する者が、台湾市場を制す?
今回のまとめ:
•Bluetoothイヤホンのようなバッテリー製品は、BSMI認証が必須
•2台以上輸入するなら、NCCの輸入許可も必要
•個人ではNCC申請できないため、法人化しておくとスムーズ
•BSMIは「驗證登錄」がベストバランス
台湾市場で通信機器や電化製品を扱う予定の方は、BSMIとNCCのダブルチェックを忘れずに!

