台湾人同士でも起こる!? 会社と社員のわかり合えないポイントを整理してみた

台湾ビジネスのヒント

こんにちは!

「台湾は親日だし、日本人経営者とも相性良さそう!」

そう思って台湾で会社を作り、現地採用を進めた方も多いのではないでしょうか?

ですが、実際に社員を雇ってみると――

「え?それってアリなの?」と思うような文化ギャップに直面することも少なくありません。

今回は、私がこれまで会社員として働いた時の経験や、クライアント企業のサポートをしてきた中で実際に起きたトラブル事例を紹介しつつ、台湾での採用におけるリアルと改善策をお届けします。

給料・残業・ボーナス…「お金」トラブルが意外と根深

「代休あげたでしょ?」では済まされない

最初に勤めた会社では、土日の出勤には残業代は出ないけれど代休制度ありというルールでした。

代休のタイミングは自己裁量。好きな日を選べるので一見フェアですが…

ある社員が「残業代が出ないのは不公平なので払ってほしい」と社長に直談判しましたが、話は平行線。結果的にその社員は退職し、残業代の支払いを求める訴訟に発展しました。

日本だと「それくらい…」と思いがちですが、台湾では“働いた分はもらって当然”がベースです。

昇給・賞与は「期待されているもの」

たとえ業績がイマイチでも、毎年の昇給&最低限の賞与は期待されます。

お客さんの会社でも「それなりの給料は出していた」のに、昇給・賞与がないと2〜3年で退職されるケースも。

改善策

採用時に昇給・賞与の有無やルールをしっかり説明することが大前提。

でも、最初に納得していても「実際の待遇」によって印象が変わるので注意。

出勤時間にルーズ? 台湾人の「働き方」はこう違う

9時出社=9時に到着ではない!?

ある会社では9時出社なのに、社員が9時に到着してその場で朝ご飯を食べながらPC立ち上げ…という光景が当たり前でした。

注意しても「遅れた分は帰りの時間を調整している」と返される始末。(そういう問題じゃないでしょ…)

商談や打ち合わせも15〜30分遅れるのは普通。日本式の“時間厳守”は通用しない場面も多いです。

改善策

出社時間に関しては勤怠管理をシステム化し、打刻制度&減給ルールを明示することで改善可能です。

さすがに給与が減るのは皆さん嫌なようです。

LINEで連絡 → 社員が辞めたら履歴も消える!??

台湾ではLINEでのやり取りが主流ですが、個人アカウントで業務連絡をしていることが多いです。

これ、社員が急に辞めたら「どこまで話が進んでいたのか」誰もわからなくなります。

改善策

  • 会社用LINEアカウント or Dcardなどシステムの導入
  • 重要な内容はメールベースに残す
  • 業務履歴の“見える化”を意識しましょう

メールは徐々に使われなくなってきてはいるものの、まだまだ現役で使っている企業は多いです。

個人LINE+メールという組み合わせも少なくないですが、できる限り社内で共有ができる方法を選びましょう。

上司に“普通に反論”する!? コミュニケーションギャップ

「やりたくないです」「それ無理です」と言われて驚いた話

台湾では上司への異議申し立てが日常茶飯事です。

納得できない指示には「やりたくない」「その条件ではできない」と、はっきり言ってきます。

前述した出社時刻に会社に到着する社員は早めに来て朝ごはんを食べるようにと指摘された際、「それなら残業はなしで終業時間になったらすぐに帰してほしい」と交渉していました

また、前提を理解していなかったのか、話を聞いていなかったのかわかりませんが、すぐに「それは無理です」と言われたことも、前提条件を丁寧に説明したら「それならできます」と言われた…なんてこともよくあります。

改善策

  • すぐに拒否、否定をされたら再度前提などから丁寧に説明する
  • 折り合いがつかなければ無理に強制しない(辞められる可能性大)
  • 否定から入る話し方は文化的な違いなので、深追いしないのがベター

謝らない・キレる・プライド高い…でも悪気はない!?

台湾人は些細なミスはすぐ謝るけど、大きな問題には口を閉ざす傾向があります。

特に大企業出身の人は「自分は悪くない」という意識が強いと感じることも…。

また、プライドを傷つけるような言い方をすると、急に態度が変わってしまう人も。

改善策

  • 相手を否定するような言い方は避ける
  • 責任追及よりも再発防止策の共有を重視する

有給はフル活用が当然。旅行で長期休暇もアリ!

台湾では有給は“あって当然、使って当然”です。

仕事の忙しさに関係なく、長期連休を取って海外旅行に行く人も普通にいます。

改善策

常日頃から業務のマニュアル化&分担をしておくこと。
いざという時に他のスタッフがカバーできる体制を。

まとめ:文化の違いは“想定内”にしておくのがコツ!

今回紹介した事例は、どれも台湾では「よくある話」です。

日本の常識で対応しようとすると、ストレスを感じたり社員が離れてしまうことにもつながります。

最初から「価値観の違いがある前提」で、ルール設計&社内文化の構築をしておくことが、台湾ビジネス成功のカギです。

タイトルとURLをコピーしました