こんにちは!
今回はちょっと刺激的なタイトルですが、台湾でビジネスをする際に多くの方が見落としがちな視点についてお話します。
「親日だからうまくいく」は本当?

台湾でビジネスを始めようと考えたとき、こんな風に思ったことはありませんか?
- 台湾は親日だから、うちの商品も受け入れられるはず
- 台湾人は優しいから、困ったときも助けてくれるだろう
- 日本と文化が近いから、社員も真面目に働いてくれそう
実は、こういったイメージが落とし穴になることもあるんです。
特に台湾に留学経験がある方や、個人的に良い関係を築いている人ほど陥りやすい傾向があるように感じます。
※もちろん、台湾を否定したいわけではありません。むしろ私は台湾が大好きですし、日々助けられています。でも、ビジネスとなると話は別。だからこそ、今回はあえて「現実」をお伝えします。
展示会で「好評」でも商談で失速?

過去に、クライアントが台湾の展示会に出展して「現地の人からすごく好評でした!」と報告してくれたことがありました。
でも、その後の商談になると…
「あれ、全然話が進まない」
「良いって言ってたのに、なんで…?」
という壁にぶつかることが少なくありません。
台湾人は簡単に「いいね」と言う

私の体感ですが、台湾の方は本当にフレンドリーで、気を使って「いいですね!」とよく言ってくれます。
お世辞や社交辞令もありますが、悪気はまったくないですし、むしろ好意の表れです。
でも、「いいね=買う」「いいね=取引する」ではないんですよね。
お金が絡むと人は変わる?

中国語にはこんな言葉があります。
「害人之心不可有,防人之心不可無」
(人を害する心を持ってはいけないが、警戒心は持つべきだ)
私が中国語を習っていたとき、先生から
「中華圏ではお金が絡むと人が変わる。だから相手の話は半分疑ったほうがいい」
と教えられました。
最初はショックでしたが、実際に商談の場では、プライベートでの雰囲気とは打って変わって真剣な顔を見せる方が多く、「あ、これは別のフェーズなんだ」と実感するようになりました。
重要なのは「誰が」「どんな条件で」言っているか

たとえば、化粧品会社がモニターからの意見を重視するのは、
彼らが手間をかけて継続的に使用感を伝えてくれるから。
お金や労力をかけた人の声には価値がある。
だから、何のリスクも負っていない人の「いいね」は、あくまで参考程度に受け取るのが良いと思っています。
台湾人は信用できないの?

もちろんそんなことはありません。
利益度外視で協力してくれる工場や、熱意を持ってパートナーシップを築いてくれる人もたくさんいます。
私自身もそういった方々と仕事をしていて、何度も助けられてきました。
ただ、「いい人そうだから大丈夫」という気持ちだけで進めてしまうと危ないよという話です。
最後にひとこと
台湾でビジネスをするなら、相手を疑うというより、「期待しすぎない」「距離感を大切にする」というスタンスがちょうどいいのかもしれません。
そして、本当に信頼できるパートナーに出会えたとき、ビジネスは驚くほどスムーズに進みます。
そのためにも、最初は少しだけ「疑ってみる」。それが台湾ビジネスを成功させる第一歩だと思っています。

